2種類の“力の伝え方”が非力なあの子を強打者に変えた秘密

『球威に押し負けないためのテークバックとステップの作り方』
についてお話をします。

「どんなボールを打っても、逆方向に飛んでしまう…」
「ライナーが飛ばせず、フラフラした球になる…」
といった力に自信のないお子さんはもちろん、
身体の大きい子が意識すれば、
今の打撃は益々強力になるはずです。

ぜひ、ご覧になってみてください。

さて、ボールを力強く飛ばすために、意識して頂きたいポイントは、
“身体全体の体重をどうやってスイングに加えることができるか”
になります。

日頃より申し上げていますが、腕だけの手打ちではなく、身体全体体重をぶつければ、必ずボールを遠くに飛んでいきます。

軟式球ですと100g前後、硬式球でさえ150g程ですから、
体重を乗せて当てれば、
小学生であっても遠くに飛ばないはずはないのです。

そこで、重要なのが

◇テークバックで出来るだけ大きな力を溜める
◇前足を安定させることで、力を逃がさずボールに伝える
 という2つになります。

それでは、順を追って説明をしていきましょう。

まず、インパクトの力は・両手首の力・バットの出す方向
などでは決まりません。

『テークバックでいかに力を溜められるか』
『溜めた力をいかに逃がさず、ボールに伝えられるか』、
この2つで決まります。

では、どうやって、テークバックで力を
溜められるのかというと、、、

『トップの位置をやや後ろ側にとる』
という風にすると良いでしょう。

やはり強い打球を打つには、バットを加速させるために、懐を深くする、つまり、

“トップの位置をピッチャーから離す”

ということが大事になってくるからです。

大振りにならないか不安だという人もいると思いますが、
それは心配ありません。

上半身を捻りながら、深く構えることができれば、脇が開かずにトップの位置を後ろ側に持ってこれるからです。

しっかりとバットを引ければ、バットが加速できる距離が長くなり、
スイングスピードも上がる上、懐が深くなることで、
ボールを呼び込めるようになります。

ピッチャー側の脇腹がぐっとへこむようなイメージで
下半身に力を溜めてみれば、より良いトップが作れますよ。

さて、トップができたら、インパクトの前までにどれだけ加速できているか、これが問題になってきます。

これは、
『前足をピッチャー側に深く、真っ直ぐ踏み出す』

というステップにすれば、溜めた力から最大限の加速を引き出すことができます。

試しにステップの際に、前の膝の力を抜きながらスイングをしてみてください。

フラフラして強いインパクトを作ることは
非常に難しいはずです。

これは、野球少年も同じで、

●前足を構えた地点についてしまい、
 その場で回ってしまったり、、、
●ミートポイントが後ろに下がり、
 上体が浮いてしまっていたり、、、

となると、どうしても
溜めた力が加速まで向きません。

だからこそ、ピッチャーに向けて、
前足を深く真っ直ぐ踏み出すことで、

○体重が後ろから前に移動する
○ボールに対して、正面から力が伝わる

ために力が逃げるのを
防ぐことができます。

テークバックで作った
せっかくの“溜め”が後ろ半身に残ってしまうのは、非常にもったいないです。

腰がピッチャー側に向いて踏み込むことが出来れば、

ピッチャー側に最大の力を向けることができるので、
今まで以上に強打ができますよ。

さて、練習方法ですが、
トスを投げてもらう時に

『ステップを早くして、ボール球をぐっと見逃す練習』
というのをやってみてください。

ただ見逃すというのはいけませんよ。

◆トスが来たときに慌てて振りだすのではなく、
 引いた状態で待っておく
◆早めにステップをして、振りだすタイミングでは
 下半身へ力を移しておく

といったことを意識してみてください。
 

大事なのは、見逃さなかった場合、そこから強い力で振れるように

『力を溜めること』
『溜めた力を前に移動させること』

これらを意識した見逃し方をすることですね。

見逃すには前足に力をかける必要があると思いますが、
スイングしていけば、もっと大きな力がかかるはずです。

その感覚を磨くために、あえてスイングせずにボールを
見逃してあげましょう。

これを続けていけば、お子さんが『体重を乗せる』感覚を
身体で覚えていきます。

そうすれば、実際にボールの球威に負けたり、振りだしが遅くなったり、といったことはなくなるでしょう。

そして、この練習をしておけば、選球眼がつきますので、
実際の試合でも役に立ちます。

普段のメニューに組み込めますし、実践的な感覚を身に付けられるので、非常におすすめな練習です。

それでは本日の内容をまとめます。

本日は、
◇テークバックで出来るだけ
 大きな力を溜める
◇前足を安定させることで、
 力を逃がさずボールに伝える

という2点について、
解説を行いました。

『球威に押し負けないためのトップとステップの作り方』

これは野球少年にこそ、行ってほしい内容になります。

小さいころから当てに行くバッティングをしていても、中々良い結果は出せませんからね。

これらのポイントを意識して練習をすれば、スイング時にバットに伝わるパワーがよりアップします。

結果として、力強い打球を飛ばせますし、ホームランも夢ではありません。

是非日頃の練習から意識して
やってみてくださいね。