注意!肘痛を起こさない習慣と投げ方のコツ

『ピッチャーのケガを防ぐ
 メニューと投げ方のコツ』

についてご紹介しましょう。

休養中でもできるメニューですので
どんな選手にも有効です。

○ケガからの復帰を助け、
 より良いスタートを切る
○ケガを二度としない

ためにも、ぜひご覧ください。

まず、第一に
その痛みがなくなるまで
ピッチングは控えましょう。

練習が出来ず不安な気持ちに
なるかと思いますが、
わずかな痛みでも
しっかり治すことが大切です。

痛みの原因は、

●野球少年は成長途中のため
 筋力が足りないこと
●フォームが整っていないこと

が考えられます。

つまり、
筋トレとフォームの改善で
ケガを予防できるのです。

筋力が足りていないことは

・腕立て伏せ
・腹筋
・背筋

などの筋トレを行って
体を鍛えることで補いましょう。

野球少年くらいの世代では、
筋力と柔軟性が身につけば
肘への負担が減り、
痛みが止むことがあります。

そのために、
トレーニングメニューは

腕立て伏せ:10~15回
腹筋   :20~30回
背筋   :20~30回

最低限これくらいの回数を
こなせるように
なって頂きたいです。

特に小学生は自重が軽いので
大きな負担にはなりません。

また、“逆立ち”もオススメです。

これは、壁に向かって
逆立ちするだけで大丈夫です。

やり方としては、

~~~~~~~~~~~
1、壁の前に肩幅に手をつく
2、足を持ち上げ、
  壁につま先を付ける
3、足が斜めになったり
  開いたりしないよう
  まっすぐ揃える
~~~~~~~~~~~

この手順で行うだけです。

最初は親御さんの補助つきでも
構いません。

徐々にでもいいので、
自重を支えられるくらいの
腕力が付くように
鍛えていってください。

最終的には自分一人で
壁倒立ができるように
なることを目標に
挑戦してみてください。

また、筋トレを行うとともに

『フォームの改善』

もして頂きたいです。

筋力の不足も可能性としては
考えられますが、
根本的な原因は投げ方です。

肘に負担がない投げ方のポイントは

◆ステップ足が地面についてから、
 投げる瞬間から投げ終わるまで
 右肘が右肩よりも高いか
◆右肘が頭の上を通過しているか

右ピッチャーで言えば
この二点に注目してみてください。

専門的に言うと、
コッキング期から
アクセラレーション期、

つまり、ボールを構えてから
リリースする直前までの動きです。

実際の投球分析をすると、
もう少し細かいのですが、
大まかに抑えておくくらいで
大丈夫でしょう。

なぜ、このような投げ方を
推奨しているのか。

それは、肘が低いところから
無理やり高いところに回したり、
肘が正しい形で回っていないと、

余計な負担がかかってしまう
可能性が高いからです。

もちろん、スリークオーターや
サイドスローなど、
特徴的な投げ方の選手は
当てはまらないかもしれません。

しかしながら、
他の投げ方であったとしても、
オーバースローの正しい投げ方は
覚えておいて損はありません。

まず基本の投げ方を覚えれば、
他のフォームにも
負担のかからない投げ方を
応用することができますからね。

また、注意点として

『顔から肘が離れて
 アーム投げになっていないか』

というところも
チェックしてあげてください。

“アーム式の投げ方”、
いわゆるテークバックで
一度肘を完全に伸ばしてから、
そのまま曲げずに投げる方法です。

これは、速い球は投げられても、
すぐに関節に負担が行って、
ケガの原因になってしまいます。

プロ野球でも長く活躍するために
投げ方が矯正されるくらいなので
もし、アーム投げになっていれば
今の内に修正をしましょう。

そして、
肘の痛みが完全に引いたら、

~~~~~~~~~~~~
シャドーピッチングなどで
ピッチングフォームを確認

キャッチボール

遠投

ピッチング
~~~~~~~~~~~~

と徐々に慣らしていきましょう。

最初は焦るかもしれませんが、
球数は投げずに様子を見ましょう。

正しい投げ方になっていないな、
おかしいなと思えば、
いつでも元に戻って修正します。

特に、キャッチボールを真剣に
する選手は意外と少ないので
注意をしてあげる必要があります。

また、少しでも痛みや
違和感が走るようならば、
その時点で投球を中止して、

医療機関にかかるなどして、
療養期間を伸ばしましょう。

もちろん、今回の注意点は、
投げ方も含めて
現在故障がない選手にも
チェックしてほしい点です。

もし、注意したポイントが
できていないならば、
今の内に直すことで
未然にケガを防げるので、
ぜひ、確認してくださいね。

さて、最後に、
本日の内容をまとめます。

本日は、

『ケガを未然に防ぐコツと
 療養時に行うべきメニュー』

について解説をしました。

肘の痛みはピッチャーにとって
死活問題です。

これから筋力がついてくる
野球少年にも、
ご紹介したトレーニングを
習慣にして頂きたいです。

また、ピッチングフォームの
確認をして改善点があったら
修正してみて下さい。

基本の身体作りに加えて、
正しい投げ方と復帰のフロー、
これらが合わさって初めて
無事に復帰することができます。

理想はケガなく、
長い間、投げられることです。

ケガのないフォームは、
最もパフォーマンスの高い
投球フォームだと言えます。

ぜひ、試してみてください。

本日の内容が
少しでもお役に立てれば幸いです。